ヨコタのそれはそれ、あれはあれ。

ヨコタの感じた日々のあれこれ

人間万事塞翁が馬

日記

生活はよくはならないし、暮らしは絶え間なく襲いかかってくるが、勤労の義務、ヨコタはいそいそと派遣のバイトに向かう。


派遣のバイトは力仕事だ。
今日も齷齪動いたり暇になったり怒号を耳にしたりした。
軍手をしていっても爪は真っ黒になって帰宅する。

はじめたての頃はとても力仕事に耐えられなかったが最近は筋肉がついたのか、筋トレだと思うようにしたからか、あるいはそのどちらも作用してないのかもしれないけど楽しんでやれてる。

知らない人ともちょうどいい距離感で世間話できるようになった。


若干の(似非?)関西弁が入った彼はこの間味の素スタジアムにサッカー観戦に行ったと話した。
わたしが調布に住んでいると持ちかけたからである。

少し前自分も友達と試合を見にいったことを思い出しそれを彼に伝えると食い気味(とても食い気味)にサッカー好きなんですか?と尋ねられた。

狼狽。

だからと言って不用意に壁を作ったりしなくなったのは24年の賜物かあるいは関心の薄れかのどっちがだ。

頭の回転が早そうだなーと思った。


お昼休憩になってみんなに弁当が配られる。
毎度冷たいだの不味そうだの各々不満を言うのが様式美みたいにどのメンツだろうがこの流れは生まれる。

バイト先の人間でいただきます、と言ってから箸をつける人はいない。
別に言おうが言わまいが、どちらでもいいとは思うが、反骨か小さくいただきますと言ってから残さず食べた。

もしかしたらヨコタが気づいていないだけで同じようにボソっと呟いてから食べる人もいるのかもしれないと思った。


でもそれは集合体の中では埋もれて消えてしまうし違ったレッテルを貼られる。
ヨコタもシールを貼られた内の1人なんだと思った。


仮に大声で叫び通せばそんなこともないだろうに。

よく考えたら、皆んなが大きな声でいただきますと唱える集まりでは自分はいただきます言ってない気がする。

天邪鬼か。

いただきます集合体で言わなくてもいただきます集合体に吸収されるのを良しとしてるんだな。



帰りの電車で知り合いの匂いがした。香水だけど。

高校生が沢山降りた駅で寝ている高校生を見た。

ドラマの録画は出来てるかな。

服と靴がとても綺麗なおじさんは無精髭と寝癖でスマホをいじっている。

電車が3分遅れるらしい。
大変申し訳ならなくても全然構わないのに。

ホームに出て寒さに打ちのめされる度に思うのは冬ではなく春で。
早く来ればいいのになんて思ったりする癖に1年はあっという間に過ぎる。

春が早く来ればいいのに。
どんどんヨコタを置いていって爪の黒さも忘れればいいのに。


ごちそうさまでした。
言うの忘れた。

ごちそうさまでした。


p.sTシャツ1枚でちょうどいい季節が好きなのでよく考えたら四季好きなのあんまりない。(夏はあついしその他は寒い)